波の変形(Wave deformation)
 波は伝搬の途中で屈折、浅水変形、砕波、回折、反射等、
地形等の影響により変形します。

(1)屈折
 波が波長の1/2よりも水深の浅い海域に侵入すると、その
伝搬速度は、水深が浅くなるにつれて遅くなります。その
ため、波向が等深線に対して直角になるように変化します。
その結果、波は波峰線と等深線が平行になって、海岸に寄
せてきます。この様な変形を屈折と呼んでいます。屈折は
海流や潮流等、海水の流向・流速が変化する海域に波が侵
入する場合にも生じます。

(2)浅水変形
 波が波長の1/2よりも水深の浅い海域に侵入すると、波の
エネルギーが伝わる断面積は水深に比例するので、水深が
浅くなるに従って、エネルギーの密度が高まり、波が高く
なります。このような変形を浅水変形と呼んでいます。

(3)砕波
 波高が、波長や水深に対してある程度高くなると波は砕け
ます。この様な変形を砕波と呼んでいます。

(4)回折
 島や岬、防波堤のように波の進行を妨げるものがあると、
波はそれらの背後に回り込みます。この様な現象を回折と呼
びます。

(5)反射
 波は島や岬、防波堤のように波の進行を妨げるものがある
と、そこで向きを変えて別の方向に進みます。この様な現象
を反射と呼びます。反射波の波高と入射波の波高(反射波高/
入射波高)の比が反射率です。反射率は入射波の周期によっ
て異なりますが、通常の風浪の場合防波堤に対しては、0.7
〜1.0、消波ブロックで被服された防波堤では0.3〜0.5、砂
浜に対しては0.005〜0.1程度であると考えられています。

☆参考文献
(1)淵秀隆・松本次男・斎藤晃:海の波 防災と経済運航,地人書館,1980年