潮汐(Ocean tide)
 沿岸域で生活している人々にとって、約12時間周期の海面の変動(潮
の干満)は生活する上で重要な自然現象の一つで、海面が高くなった状
態を満潮、海面が低くなった状態を干潮という様に海面の状態(潮)に
名前が付けられました。また、干満の差(潮位差)は、時と場所により大
きく異なり、この差は約半月周期で変化し、潮回りと呼ばれる5種類の
名称が付けられている。

(1)大潮(おおしお)
 潮の干満の差が大きい状態で、新月や満月の前後数日間のこと。
(2)小潮(こしお)
 潮の干満の差が小さい状態で、月の形状が半月となる上弦や下弦の
 前後数日間のこと。
(3)中潮(なかしお)
 大潮と小潮の間の期間で、新月からの日数が3日〜6日、12日〜13日、
 18日〜21日頃のこと。
(4)長潮(ながしお)
 月の形状が半月となる上弦・下弦を1〜2日過ぎた頃、干満の差が一段と
 小さくなり、満潮・干潮の変化がゆるやかで、だらだらと長く同じ潮の
 状態が長く続くように見える小潮末期(新月からの日数が10日と25日)
 のこと。
(5)若潮(わかしお)
 小潮末期の長潮を境に大潮に向かって、潮の干満差が次第に大きくなっ
 ていく、このように潮が再び大きくなる状態を「潮が若返る」と言うこ
 とで、若潮と言っている。若潮は長潮の翌日である。
新月からの日数 1〜2 3〜6 7〜9 10 11 12〜13 14〜17
潮名 大潮 中潮 小潮 長潮 若潮 中潮 大潮
新月からの日数 18〜21 22〜24 25 26 27〜28 29〜30
潮名 中潮 小潮 長潮 若潮 中潮 大潮
 潮汐は、月が子午線に正中し起潮力が最大になってから一般に2〜3時間
後に海面の高さが最も高くなる。潮汐の振幅は、0.5m程度であるが、これ
が潮汐波(Tidal Wave)となって海洋を伝播し、地形の影響を受けて変形す
る。この結果、潮汐現象は場所よって大きく異なっている。世界で最も潮
汐が大きい所は、カナダ南東部のファンディ−湾で大潮の平均潮差が15m
程度になる。イングランド西岸,朝鮮半島西岸等でも 10m程度になる所が
ある。
 日本沿岸における大潮の時の平均潮差は、太平洋岸で 1〜2m、瀬戸内海
で 1〜3m程度である。有明海は日本最大で5m以上になる。
一方日本海沿岸は、20cm〜50cm程度と小さい。この潮汐現象について、日
本周辺における主要な港(標準港)の毎日の高潮時,低潮時とその潮高及
び潮流(潮汐によって生じる流れ)を海上保安庁水路部が調和定数を用い
て推算し、その結果を潮汐表にまとめて毎年刊行している。
 一般に、潮汐は次の様に分類することができる。
(1)天文潮(Astronomical tide)
 主として、月や太陽等の引力が海水を引き寄せる力と、月や太陽と地球
が共通重心を公転することにより生じる遠心力による起潮力(潮汐力)によ
り生じる海洋や固体地球の周期的な変動である。天文潮には次のようなも
のがある。
 ・海洋潮汐(Ocean tide)
 ・地球潮汐(Earth tide)
 ・大気潮汐(Atmospheric tide)

(2)気象潮(Meteorological Tide)
 気圧や風の変化により海面の高さが変動する現象。